
インドぶらり旅②
首都デリーはスモッグが立ち込め、建ち並ぶビルはかすんでいる。
彼に開口一番尋ねたのは「インド旅行をすると下痢をする人が多いの?
トイレに紙が無いってほんと?蚊が多いんだって?」。
そう質問しているうちに蚊に刺された。
カレーは食べ過ぎるとインド人もお腹を下すそうだ。
トイレに紙があるのはホテルだけ。
レストランやお店に紙はないという。
こちらの方はどうしているのだろうか。
ホテルの部屋はシングルの4倍はあり、清潔感が漂っていた。シャワーを浴びてディナーへ。
明日からインド料理攻めになると、夕食はイタリア料理を、と言っても何種類かのパスタとピザである。
まだインドに来た実感が湧かないのは、持参した芋焼酎を飲んでいるからだろうか。
こちらの宗教はヒンズー教が80%。仏教は発祥の地でありながら0・7%だそうだ。
宗教上の決まりで牛と豚は食べないし、お酒もお飲みにならない。
僕達がこちらで生活するのは無理だなと、焼酎に氷を入れながら道徳さんが言った。おっと、その氷はよしなさい。「生水は飲まないようにと注意された水道水で作られた氷だよ」と思ったが、皆さん下痢止めはたくさん持ってきているから心配はないか。
翌朝、代表が頭にターバンを巻いて現れた。
すっかりインド人になりきって上機嫌である。
海外旅行では歴史的建造物、城、寺院、世界遺産を見て回るツアーが一般的だ。6人では有り余る大型バスに揺られて世界遺産を目指す。
道中狭い道路は、おしくらまんじゅう状態。
車とバイクは譲り合うことなく、エンジンの爆音とクラクションを轟かせ、我関せずに車体をこすり合わせる。
車窓に見える車はスズキが多い。40年前にインドに進出した日本のブランドは、国内シェアの50%を占めているそうだ。うれしいですね。
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クトゥプミナールは12世紀にイスラム王朝が勝利を記念して建てたモスクで塔の高さは72m。中庭にある高さ7㍍の鉄柱は3~4世紀に建てられたもので、純度100%であることから、いまだに錆(さ)びないそうです。
フマユーン廟は16世紀に造られた皇帝のお墓。
有名なタージマハルより100年前に建てられたんだね。
マールが急に声を荒立て「ここの王様がモンゴル帝国の侵略を阻止しました」と興奮している。
チンギス・ハンとその子孫がユーラシア大陸のほとんどを鎮圧し、インドは何度も攻め込まれたそうだ。
日本も鎌倉時代に2度の蒙古襲来(元寇)に遭うも台風が神風となり蒙古軍を撃退した。
イギリスは世界中に植民地を有しており、インドもその一つだったのは皆さまもご存じの通り。
植民地を解かれ独立したのが1947年だそうですから、そう昔ではない。
第2次世界大戦の悲しき傷跡に「反日」という言葉を耳にしますが、こちらの国民には「反英感情」があるそうです。
夕食はバイキングだった。ステンレス製のビュッフェボックスのどの蓋を開けてもカレーが顔を出す。
心構えはあるものの、そんなにカレーばかりはね。と、パスタ系を選んでみたがカレーの味でした。
救世主はナンである。モチモチ感抜群で、うっすらバター風味やニンニクベースなど、これはおいしゅうございました。
意外ですが、インドにカレーという料理はないそうだ。
何種類もの香辛料を混ぜ合わせたスパイスが、どうもこの味にたどり着くらしい。思えば日本料理にみそ、しょうゆは欠かせないが、それと一緒かな。
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